前回の記事で奥会津の只見線沿線の共同浴場を紹介した。今回は奥会津の南側の下郷町、南会津町、桧枝岐村にある共同浴場を紹介していく。
下郷町
弥五島温泉 郷の湯
下郷町には湯野上温泉があって旅館は多いものの共同浴場はここしかないような気がする。
共同浴場ではなく国道沿いの大きい駐車場を備えた施設という感じではあるが、パッと入って帰るという銭湯の温泉版のようなところである。
浴槽からかけ流しの温泉があふれており、現代的な見た目以上によい温泉だと思う。
南会津町
木賊温泉 岩風呂
川の側の混浴で自噴、24H営業。奥会津では一番有名な温泉ではないだろうか。有名なだけに深夜に行っても入浴客がいることが多い。
つげ義春の「会津の釣り宿」に出てくる絵のままで感動する。
近年は台風で毎年壊れている。誰が見ても増水すれば駄目だろうなという場所にあるので仕方がない。維持が大変そうだがなんとか続けてほしい。
木賊温泉 広瀬の湯
木賊温泉の入り口にある共同浴場。
以前は14時からの営業で宿泊しないと行きづらい営業時間であったが、2019年から16時からの営業開始となり更に行きづらくなった。
温泉が出たときに管理人の方にばったり会って「温かった?ボイラーが・・」と話していたので加温しているのだろう。
道の反対側に大きめの駐車場があって便利。
湯ノ花温泉
栃木方面から来ると木賊温泉の手前にある。共同浴場が4つもあっていいところなのだけれど木賊温泉が有名すぎてすこしマイナーな感じがする。
各共同浴場に駐車場はないのでどこかに車を止めて歩いて回る。正しいかどうかは分からないけれど、星商店の向かいを曲がった先に駐車場らしきものがあってそこに車を止めて、
星商店で入浴券を買った。
弘法の湯
唯一カランがあるおそらく湯ノ花温泉を代表する共同浴場。星商店から一番近いので最初に入る人が多いだろうが、浴後にカランで流したいならば最後にはいったほうがよい。
天神湯
弘法の湯と同じく県道350号栗山舘岩線沿いの橋の手前にある。小さいし弘法の湯に近く、二つの共同浴場の使い分けがよく分からない。
清掃後でなかなか湯がたまらず、ほかの3ヶ所を回って時間をつぶした(残念ながら温泉以外に歩いていくようなところはない)。小さい浴槽でも家庭用よりかなり大きいということを実感した。
石湯
弘法の湯が代表的なんだろうけれど、こちらのほうが有名である。
でっかい石に小屋をかけたような作りで浴槽一つの混浴。
身内でもない限り二人同時に浴槽にはいるようなことはないと思う。まして混浴では。
温泉は激熱でちょっとやそっと水をいれたところで入れない。誰かがちょうどよい湯加減にした後にはいるのが幸せなんだろう。
湯端の湯
4つの共同浴場のうち一つだけ離れており、バス停みたいなところにある。見つけづらい。
地元の人が使っているんだろうなという感じで一番共同浴場っぽい。
木賊温泉と湯ノ花温泉の間の国道252号沿いに前沢曲家集落がある。下郷町の大内宿と比較してかなり小規模ではあるが、土産物屋街のようになってしまっている大内宿と比べてこちらは生活感がみなぎっている。
両温泉に来た際には前沢集落にも寄ってほしい。「曲家」という蕎麦屋が目印である。
会津みなみ温泉 里の湯
電器屋さんがやっているという点でよく知られている。
「うちの風呂でかいから入りに来いよ」という意気込みを感じる(実際の経緯は知らない)。
近くの道の駅「きらら289」にも温泉がある。話のタネがほしい人はこちらに来るべし。
古町温泉 赤岩荘
赤い。奥会津の温泉は褐色に濁っているところが多いが、ここは褐色そのものである。
当初どのように発見されたのか知らないけれど、温泉だと言われなければ決してはいらないだろう。
なんか悪く言っているようだが、決して良くないわけではなく、それほど濃いという話だ。
木賊温泉に勝るとも劣らない南会津を代表する温泉だと言える。
小豆温泉 窓明の湯
木賊温泉と檜枝岐温泉に挟まれマイナーになってしまっている小豆温泉。
名前は窓明山が由来だろう。その窓明山と続く三ツ岩岳も素晴らしい縦走コースながら会津駒ヶ岳に圧され人気がない。
不運な場所ではあるものの、建物は立て直して綺麗でおまけに空いておりお勧めである。
檜枝岐村
尾瀬檜枝岐温泉 駒の湯
檜枝岐村役場の先の信号を曲がり奥まったところにある温泉。
会津駒ヶ岳に登った後に便利な場所にある。なので駒の湯というのだろう(勝手な推測)。
駐車スペースは少ない。ただ役場がこのあたりの駐車場替わりになっているようなのでなんとかなるだろう。
観光地なので混雑しそうだが、平日に駒ヶ岳に登った後に行ったので独占できた。
もう少し先の中土合公園のそばに「燧の湯」もある(写真がなかった)。こちらは露天もあるが虫のシーズンにはアブの襲撃が激しい。アブが平気な人は露天を独占できるだろう。