川渡温泉の高東旅館に二泊するとき、中日の昼食はスーパーセンターTRUST 岩出山店に買い出しのついでに岩出山でとることにしている。
「キッチンなの花」があったころは川渡温泉に昼食でも貢献できたけれど、閉店となった今は致し方ない。
有備館・岩出山
岩出山城跡の下の駐車場に車を止めようと思ったけれど、スクールバス専用で一般車は止めるなと書いてある。道路の向かいの駐車場もなにかに使うと書いていて利用できない。
ずいぶん広い駐車場なんだけれども余所者は指示に従うべしということで、有備館駅まで戻って駅の西側の旧有備館駐車場に車を止めて中心まで歩いていく。
あとで見たら車が数台止まっていたので利用不可が臨時なのか恒久的なのかよく分からないけれど、気にしていない地元の人もいるようだ。
ゑんどうや
旧有備館の前を通って、岩出山の中央通りのような県道226号岩出山宮崎線を南下する。 内川を越えた先の道は歩道が整備されていて、何度来てもおぉっと思う町並みである。電柱がないのが大きいのかな。
その通りを少し進んだ左手に「ゑんどうや」がある。
平日の昼前なので駐車場に車は止まっていないけれど、入店後2台分がすぐうまってしまった。
店内は四人がけテーブル三つ、座敷に座卓が二つあり、厨房とは完全に隔離されている。席間には透明のシートが設置されていてウィルス対策は万全のようだ。
これまで聞いてきた話からすると地方は感染発生時のコミュニティにおけるリスクが相当なので、都心の店よりよほど気を使うんだろう。
注文はかつ丼一択なのだれけれど、壁におすすめがたくさん貼ってあるのでメニューを検証する。
メニューと壁のおすすめを比較すると特になにかが推されているわけではなく、ほぼまんべんなくお勧めされているようだ。
「栄養のバランスのよい昼食に 野菜たっぷり 五目中華」という文言の魅力に負けることなく、当初の予定通りかつ丼にする。
あとから来た老夫婦もかつ丼を頼んだ。かつ丼は人気メニューのようだ。
もう一組の客は中華そばにライスという、それは栄養面でどうなんだろうと思わざるを得ない注文であったが、そんなことを思うこと自体がとんだおせっかいである。
かつ丼の調理にはかなりの時間がかかった。
これは注意書きの「大変勝手ですが御注文の順番が入れ替わる場合があります」というのが発令され、老夫婦のが先に来るのではと危惧していたら、ちゃんと順番通りに来た。
注文時の時差と同じくらいに配膳されたので、のんびり待つのが正しいようだ。
岩出山地区観光マップ
店内には「岩出山地区観光マップ」が置いてある。有備館の駅前の看板と同じやつだ。
食後はこの案内に従い、内川沿いを歩いて南下する。
案内している道はほぼ石畳の道で、途中に水路の立体交差があったり、岩出山駅まで足を伸ばすと駅前にかつては大きく営業していただろう立派な寿司屋の跡があったり、見どころの多いよくできた観光ルートだ。
平日だからだろうか、終始人は見かけない。
休日に人がわらわらと歩いていても、それはそれでよほど暇なんだなと思わざるを得ないが、暑くもなく寒くもないこの時期(9月終わりから10月あたま)にはいい散歩コースである。
終点まで行くと、すぐ近くにみんな大好きかりんとうの坪田菓子店がある。
有備館駅から坪田菓子店まで、ゑんどうやでの食事時間を入れてちょうど1時間。
帰りは岩出山城跡によって、行き帰りで2時間。
鳴子温泉郷で温泉につかりすぎてふやけた身体にはちょうどいい運動時間ではないだろうか。