【下越の温泉】新潟県阿賀野市 出湯温泉

朝8時過ぎに福島県昭和村を出た。コロナで紅葉狩りの話も聞かないけれど、山はしっかりと紅葉していた。

f:id:misatospring:20201103170248j:plain

今日は中越まで行くつもりだったので、只見から六十里越を通ればすぐそこである。そういえば今年は六十里越を一度もはしっていない。
例年あと一月ほどで冬期通行止めになるので今日を逃せば今年は一度も通らずということになりそうだが、まっすぐ向かうと雨の魚沼で時間を持て余すことになってしまう。
中越には夕刻着けば十分なので越後山脈を反時計周りに走って迂回して、ちょうど12時の場所にあたる五泉、阿賀野あたりの温泉にはいることにした。

出湯温泉

いつ通っても面白みのない国道49号を淡々とはしって阿賀野に到着したのが11時。
このあたりは温泉はなんとなく混雑しているイメージがあって敬遠している地域だった。実際に混雑しているのかどうかは知らないのだけれど、平日ならば少しは空いているだろうと共同浴場を探すと村杉温泉と出湯温泉にある。
村杉温泉はラジウム温泉として有名なのでいつだって混雑しているだろうし、ラジウム泉は他所ではいったことがあるのでパス。その先の出湯温泉に向かう。
国道を右折してすこし進むとトイレとバス停のある三叉路があって、そこを左にいくと駐車場がある。

無料の共同駐車場が用意されていて共同浴場のある街はほぼ間違いなくすばらしい温泉街である。

f:id:misatospring:20201103170258j:plainf:id:misatospring:20201103170253j:plain

出湯温泉共同浴場

二つある共同浴場のうち、まずは新しい建物の出湯温泉共同浴場に行く。

出湯温泉共同浴場

券売機が置いてある共同浴場は受付が無人の時間帯が多いがここは昼時でも人がいる。入浴料は250円とお安い。
券を受付に渡してなかに入るとそこそこのお客さんがいる。いつもこう人がいるのか、雨で農作業が出来ないので来ているのかは分からない。ただ昼時でも受付に人がいることを考えると、常時客がいるのかもしれない。

浴槽はかなり広く、二つの温泉投入口から温めの湯が掛け流されている。泉温が40.6度と書かれているので加温されているのだろうけれど、それでも長時間入っていられるほど温い。

カランは浴槽から見て左側二つが水道水で、右側二つが源泉である。

やってくるお客さんがほぼ皆ペットボトルを持っていて温泉を汲んでいる。それも浴槽の投入口から汲んでいる。ペットボトルに詰めている爺さんにカランの源泉と投入口の源泉は違うのかと聞いてみたら、同じでねえかという。
それならカランから汲めよと思わぬでもないが、なにかいろいろあるのだろう。

華報寺共同浴場

温泉街の突き当りには華報寺という立派な寺がある。
由緒ありそうな伽藍であるが、大正6年に燃えてしまって昭和27年に再建したものなのだそうだ。

華報寺

この寺の横(境内?)にも共同浴場がある。
建物を建てた湯治はコンクリート造りで近代的だったのだろう。今となってはかなり渋い。

華報寺共同浴場

ここも券売機があって受付にも人がいた。入浴料は同じく250円で、JAF割引ならぬ檀家割引があり当寺の檀家は50円引きの200円で入浴できる。あなたが会員ならば有効に活用すべきであろう。

脱衣場のロッカー(鍵なし)は起きて半畳寝て一畳の精神からか微妙な大きさである。

そして注意事項として弘法大師様授けの湯なので、

  • 感謝の気持ちで使え
  • 浴槽内の湯の出口を跨いだりお尻を乗せたりするな
  • 体操するな

といった内容が掲示されている。
最初の項目は別としてそんなことをする奴がいるのかという気がするが、注意事項になっているので過去にはそういう迷惑行為があったのだろう。

こちらの浴場はカランなどなく、すべて浴槽の湯を使うタイプである。 ただ上がり湯を汲む小さな浴槽が別にある。このかけ湯を汲めるシステムはたまにあって便利なので、各地の共同浴場でも採用してほしいなあ。

出湯温泉パン工房

出湯温泉共同浴場と華報寺共同浴場の間にパン屋があって、お客さんの車がひっきりなしに出入りしている。

出湯温泉パン工房

ちょうどお昼時だったのでパンを買おうと中に入ると、3人も入ればいっぱいの小さなパン屋だった。
売り切れてしまったのか食事向けのパンはすでになかったけれど、豆ぱんとクリームチョコを買った。

f:id:misatospring:20201103170337j:plain

夜にお酒を飲んだあとに豆ぱんを食べたら、豆がうっすらと甘くて美味しかった。