【仙南の温泉】宮城県蔵王町 鎌倉温泉

川渡温泉に向かう途中、運転休憩かつ温泉にはいろうと遠刈田温泉によった。
遠刈田温泉は駐車場が広いうえに駐車場のすぐ前に神の湯があり、またセブンイレブンも近くにある。温泉休憩としては最適な場所である。

到着した時間が神の湯営業開始前、壽の湯がそろそろ営業終了(午前の部)という9時過ぎだったので、久しぶりの遠刈田温泉の街中を歩いた。人も車も通らない。

車に戻って10時の神の湯営業開始を待とうかと思ったけれど、何度も来ている共同浴場だし待つのも億劫なので近場で新規の温泉開拓をすることにした。

鎌倉温泉

鎌倉温泉

鎌倉温泉は松川に沿って県道12号を下って行ってセブンイレブンがある交差点を左折し、山の中にはいったところにある。遠刈田温泉から車でだいたい15分くらいである。
山といっても平沢あたりまでは普通の2車線で問題はない。ただ平沢を左折した鎌倉温泉までの農道(500mくらいか)がちょうど車一台くらいの幅で路肩はふかふかとしており、このあたりの標準であろう軽トラの四駆ならば離合は苦にならないのかもしれないが、FF車としては路肩にはみ出るのが少し怖い。

鎌倉温泉

案内に従い坂道をぐっと降りていくと鎌倉温泉の駐車場である。平日の10時前なのに日帰り客であろう車がけっこう止まっている。
建物の規模、来客数から見て、そうとう大きい浴場に違いない。わくわくしながら温泉セットを引っ張り出し、受付に向かった。

右手に玄関があり、左手は湯治棟のような感じで廊下沿いに部屋が並んでいる。

鎌倉温泉

このあたりの遠刈田温泉や青根温泉、秋保温泉などはどこも高級旅館ばかりなので、こんな湯治宿が残っているとは知らなかった。
ただ湯治宿というのは常連の客が多く客の扱いがぞんざいなところも多いので、ここはどうなんだろうと思いながら玄関を開けると受付に女性がいる。温泉宿の受付は誰もいなくて呼び鈴を鳴らしたり、声をかけても誰も出てこないというのが一般的だがここは違うようだ。そして接客が非常に丁寧である。
入浴料400円を一万円札で払っても嫌な顔することなく(ちゃんと小銭を用意してから行くべきだが、近年現金を使うケースがかなり減っていて小銭の用意などすっかり忘れていた)、対応していただいた。
帰りは別の女性が受付にいたが、この方も挨拶が丁寧で恐れ入った。

温泉

ホスピタリティに感心しながら受付左手から浴場にすすむ。

大きな浴場を期待していたら、思いのほか狭かった。 カランは二つで三角形のような形をした浴槽は3人入ればちょうどくらいの感じである。

鎌倉温泉 浴場

平日午前でも絶え間なく入浴客がいたので、休日はどうなってしまうのか心配になる。 秋保温泉の共同浴場も小さくて浴槽にはいる順番待ちみたいなことが発生するので、小さな浴槽というのがこのあたりのスタンダードなのかもしれぬ(遠刈田温泉や青根温泉の共同浴場は広い)。

源泉が23度と低いようなので沸かしても温めにしてあり、長時間入るには都合がよい。混雑といっても浴場に最大3名だったので長時間浸かっていても問題はない。
宿泊して何回も入浴すれば気持ちいいだろうな。

日帰りの入浴時間が7時から20時までで、宿泊客の入浴可能時間が確か21時と書いてあったように思うので宿泊しても深夜の入浴は出来ないようだ。今日みたいに入れ替わり立ち代わり人が来るような日であれば浴場を独占するのは難しいかもしれない。

が、温泉が独占できなくとも、深夜入浴ができなくとも襖で仕切られた湯治部屋は魅力である。
料金もなんと2食付きで5,900円。ランチメニューもあるので連泊しても困らない。

いつか泊まってみせる候補の上位に位置する温泉宿であった。