半年ぶりに高東旅館に泊まった。帰りは雨のときが多くて、今日も雨である。
高東旅館の今夜の宿泊は別館1F、2Fとも満室だそうで、玄関のスリッパの数がすごい。
高東旅館の宿泊客数は玄関のスリッパの数で分かると別の記事で書いたが、ここまでスリッパが並んだのを見たのは初めてだ。
雨が降り続けるなか、大衡インターから高速にのって白石インターチェンジで降りて保原町に向かう。
保原町の休憩場所は「よみがえれチンチン電車1116号」がある保原中央交流館である。
高東旅館を11時にチェックアウトしてだいたい13時過ぎに到着するので、昼休憩にちょうどよい。近辺の食堂も客足が落ち着くころである。
この保原中央交流館は道路の向かいに公衆トイレがあって、そのさきの保原町産業振興会館という建物の入り口には灰皿まで設置してあって喫煙者にも万全の休憩場所である。
この保原町産業振興会館は「保原町商工会」や「伊達医師会」がはいっていてお堅い建物だと思うのだが、人の出入りが多いだろう玄関入り口に堂々と灰皿が置いてある。都心では見られない風景で、いまどき珍しい。
かたひら食堂
さていつもなら保原中央交流館に車を止めさせていただいて徒歩で食堂を探すのだが、今日はあいにくの雨である。
歩いていく気にはならないので横着して車で食堂に向かう。行き先は以前見て気になっていた「かたひら食堂」である。たしか横に空き地があったので車もなんとかなるだろう。
保原中央交流館の向かいの細い道をのろのろ進んで、赤がき食堂を超えて飲み屋街の駐車場みたいなところに着いた。
この空き地のようなところの西側に「かたひら食堂」はある。ここに車を止めてよいのかよく分からないけれど、「かたひら」と書いた看板が出ていたのでここがおそらく駐車場なのだろう。
車でごそごそやっていると、ちょうどご主人が岡持ちを持って帰ってきた。居酒屋兆治の高倉健のようだ。
玄関を開けると、四人がけのテーブル一つ、座敷に座卓が二つで思いの外こじんまりしている。そして携帯できるサイズと思われるラジオからam放送が精一杯の音量で流れている。置き場所が悪いのか、ラジオが古いのか受信状況が安定しない。
テーブルにでっかい灰皿も置いてあるし、夜は常連が飲んでいるような雰囲気だが、壁にかかっている献立表にアルコール類は書いていないので食事だけなのかもしれない。すぐ横に飲み屋もあるし。
メニューは麺類が主のようだ。写真では切れてしまっているが、定食もすこしある。 カツ丼はソースカツ丼と煮込みカツ丼の二種類があって、福島県の食堂という感じ。
注文はカツ丼に決まっているのだけれど二種類ある場合は悩む。
せっかく福島県にいるしということで、ソースカツ丼をお願いする。
注文後、水などを持ってきてくれる気配はないので完全にセルフなのだろう。給水器横のグラスを使っていいか聞いてみると、「ボタン押すと水でるから」とのことだったのでセルフに間違いない。
安定しないラジオを聞きながら待っていると、ソースカツ丼はやってきた。
汁物はあさりかしじみの味噌汁である。
食べながら、あさりとしじみの違いが分からないことに情けなくなった。
今、違いを調べてみると、大きさはしじみ:2~3cm、あさり:3~4cm、色はしじみ:黒か濃茶色、あさり:様々とあるので、素人からみて決定的な違いはないのかもしれぬ。
色合いからして、あさりだったのかと思う。
食後すこしラジオを聞いていると、ご主人が入り口横の冷蔵庫からかなり大きいタッパにはいったキムチのようなものを取り出し厨房に運んでいる。
メニューにキムチ(漬物)を使うような料理はなかったが、あれは何に使うのだ?