奥会津は温泉が点在しており、鉄分を多く含み褐色に濁った湯のところが多い。
小屋のような建物は少なくなったものの地元に根ざした浴場が多いので、まずは只見線沿線の共同浴場を紹介していく。
柳津町
西山温泉 せいざん荘
柳津の街から南に山の中を進むと川沿いの数件の温泉旅館で構成される西山温泉に着く。旅館があつまっているところを越えて、さらに山を進んでいくと突如現れる大きな建物がせいざん荘である。
共同浴場というより温泉センターという感じで、僻地すぎる故かいつでも空いていてゆったりできる。お昼時のみの営業だが食堂もある。
日が暮れると真っ暗なので、車をとめた位置を十分に把握しておきたい。
三島町
宮下温泉 保養センターひだまり
宮下温泉のなかで会津宮下駅から一番近い。車でしか行けない温泉が多い奥会津のなかでは駅そばと言ってもいい。名前と作りからして公営の施設と思われる。
施設は新しいがおばちゃんが一人で受付をやっているようなところなので、お釣りのいらないように準備していきたい。
宮下温泉 桐の湯
会津宮下駅から只見川を渡って右折しふるさと荘の先にある。営業は14時から。宮下温泉は昼から営業のところが多いがなにか理由があるのだろうか。
浴槽が横に長く、空いていれば浴槽のなかでふらふらできる。
浴槽横のガラス越しに只見川を見られるが、くもりが激しいので只見川ウォッチをしている人はいないようだ。
早戸温泉 つるの湯
国道252号から「名湯 つるの湯」の看板を只見川のほうに降りていくと最初に湯治棟が見えてきて、その先に日帰り用の駐車場がある。
湯治棟立て直し前は、湯治棟横の駐車場にとめて入り口を探しているうちに日帰り用の駐車場を発見して移動する人が散見された。立て直し後どうなったんだろう。
建物は新しいものの、浴場は鉄分で赤くなったままで昔ながらの湯治場の浴場といった感じである。
露天風呂から見る只見川が美しい。
金山町
中川温泉 ゆうゆう館
会津中川駅から歩いていける。体育館のそばの建物でついでに温泉を提供しているような感じである。
このような地方の公共施設のようなところは循環させているところが多いが、奥会津はたいていかけ流しである。恵まれている。
かなりマイナーなところのようで休日にもかかわらず長時間いても誰もこなかった。外観はさておき、穴場でよい温泉だと思う。
八町温泉 共同浴場 亀の湯
会津川口駅から国道400号を南に5kmほど進んだところにある川沿いの混浴の共同浴場。
会津川口駅から歩いていけないこともないが、歩いている人は見かけない。
駐車場などは無いので、恵比寿屋旅館の手前の国道の山側のスペースに車をとめる人が多いようだ。そこから川にむかって斜めにある道を下りていくと共同浴場にでる。24時間入れる(らしい)が、夜は道に明かりがないので懐中電灯必須。
入口をはいって右側が女性用、左側が男性用の脱衣場なので、男二人で行ってそれぞれ左右の脱衣場を使用したりしないように。
玉梨温泉 共同浴場
亀の湯の向こう岸にある、こちらは男女別の共同浴場。橋を渡って民家の手前の「ここ、はいってもいいのかな?」と思うところをはいっていく。
狭いので二人はいるのが精一杯。亀の湯のほうが快適だが、男女別なので女性はこちらのほうがよいかもしれない。
あとここら辺りはブヨがいるので注意すること。同行者が刺された。
湯倉温泉 共同浴場
民宿橋立を目印に赤い橋を渡って左折したところにあり、温泉があると知っている人でないと来ないであろう場所にある。
以前は混浴だったらしいが、いまはきれいな建物で男女別である。
温泉の投入口は入浴客が投入量を変えられるようになっている。ただ全投入を続けるととても入っていられない温度になってしまうので最後になった場合は止めて出るようにしたい。
ここも窓からの只見川がすばらしい。
大塩温泉 共同浴場
炭酸水井戸のある会津大塩の共同浴場。炭酸水井戸に来たついでか、そもそも大塩温泉が人気なのか分からないが休日は混んでいることが多い。温湯なので入浴客の回転も悪い。
炭酸水素塩泉だけれども泡付きはないようだ。これも入浴客が多いからだろうか。
平日の日中など空いている時間帯にゆっくりつかりたい温泉である。
只見町
深沢温泉 むら湯
只見町は共同浴場が少ない。以前は只見駅の近くの町湯が温泉であった。ただ今では源泉が出なくなったかなにかで沸かし湯に変わってしまっている。
只見線沿線からはかなり離れているが、国道289号をもう南会津町ではないのかという辺りまでいくと深沢温泉があり、これが唯一の共同浴場ではないかと思う。
となりにホテルを併設した近代的な建物であるものの奥会津らしい褐色ににごった温泉である(隣のホテルの季の郷湯ら里の温泉は透明なのが不思議)。
周りになにもないので混雑しているかと思いきや、そもそも交通量の少ないところなので空いている。