【中越の食堂】魚沼市 入広瀬 福寿庵

越後須原の重要文化財「旧佐藤家住宅」を見学した後、会津に抜けるつもりで国道252号を東に進んで入広瀬で昼食をとることにした。
入広瀬駅は駅舎は立派だが駅前に店舗はない。食堂を検索して入広瀬で唯一見つかった福寿庵に行くことにした。

旧佐藤家住宅
旧佐藤家住宅

福寿庵

いなかの食堂なので店前に駐車場はあると思うが、昼時で駐車場がいっぱいになっていることも考えられるので入広瀬駅に車をとめて歩いていく。
破間川を渡ると、雪の季節を間近に控えた静かな景色が広がる。

破間川

橋の駅側は水路から流れた水が豪快に破間川に落ちている。

橋を渡って上りの道を道沿いに歩いていくと信号の向こうが福寿庵だ。やはり店前に駐車場はあった。車を4台はとめることができる。

入広瀬 福寿庵

店にはいると座敷席が4つ、4人掛けのテーブル席が4つあり、奥に広い店だ。テーブルは2つを並べてくっつけて置かれているので、団体でも座ることができる。

メニューは蕎麦屋なのでカツ丼とかのご飯物もあるかと思っていたら蕎麦しかなかった。ただ蕎麦に付き物の天ぷらと、まあ普通の蕎麦屋にはないだろう中華そばはある。かつてはうどんもあったような気配である。
うどんの麺を作るのが面倒なので止めたものと想定されるが、中華そば用の麺を作るのならば一増一減で手間は変わらないような気がする。ちょっと謎。
松山千春も若い。

福寿庵 メニュー

大盛りの量がかつての2倍から1.5倍に変わったとも書いてある。1.5倍ならば普通に食べられるであろう量なので、大もりそばを注文する。1,000円は高いような気もするけれど、地方貢献ということで納得する。
店はばあさん二人が調理していて、男性がフロアを担当している。この男性は無茶苦茶腰が低い。

しばらくすると大もりそばが運ばれてきた。

福寿庵 大もりそば

多い。これで1.5倍ならば2倍のときはどうやって盛っていたのか。現状でもこぼれそうなのにあと半玉を盛れるとは思えない。
湯桶はそば湯ではなくそばつゆで、そばつゆが薄くなったときの追加用だ。店としても量が多いことはわかっているようだ。わさびは粉わさびではなかった。

そばは太めで水分が多めに感じる。前半は調子よく食べすすめたものの、後半はそばつゆが薄くなってきて量も多いのでだんだん辛くなってくる。そばつゆを足せば済むことではあるが、減塩主義なのでそのまま食べる。

ちょうど食べ終わる頃にそば湯が来た。持ってきたとき男性が「ちょっと柔らかかったかもしれません。申し訳有りません」と言った。別にこちらは満足して食べていたのでなにがそう言わせたのか不明である。蕎麦の盛り具合でなにか感じ取ったのだろうか。

そばつゆにそのままそば湯をいれると塩分過多のような気がする。以前別の店でそばつゆを移しておく方法はないのかと聞いたら、そのままザルのところに捨ててくれと言われたことがある。店がよくてもこっちは気にする。
なのでできるだけそばつゆをそば猪口にいれずに食べるようにしている。江戸っ子の真似のように見えるかもしれないが、単純に塩分を控えているだけである。
この店では最初からそば猪口にそばつゆが入っていたので、術なくそば湯を入れて飲んだ。

そば湯もあるだけ飲むのでかなり苦しい。

時刻は13時過ぎ。お客さんは途切れなくやってくる。一息ついて会計をして店をでるときの声は「道中お気をつけて」。最後まで腰の低い人だった。

入広瀬駅まで戻るとちょうど只見線の小出行きの列車がきた。

入広瀬駅

二両編成で座席はだいたい埋まっている。いつも見る只見線の列車はたいていガラガラなので今日ほど混雑しているのは初めて見た。三連休の中日で紅葉の季節も始まっているので、観光の人がたくさん乗っているのかもしれない。
入広瀬駅で降りた人は一人だった。