コロナの罹患数は一向に減らないけれども、GoToトラベル事業で新しい旅のエチケットの下、旅行も認められはじめたようだ。
そこでGoToトラベルを利用して新規湯治場開拓ということで、いつもの宮城県、山形県を超えて今回は岩手県の水上温泉に行ってみた。
北上市 水神温泉
岩手の湯治場といえば花巻温泉郷で台温泉には前から泊まってみたいと思っていた。ただ花巻温泉郷はバスの便がよく冬場にJRとバスで行くことに支障がなさそうなので、夏場に車で行くのは少し惜しいように感じる。
車がないと難しいような湯治宿はないものかとじゃらんや楽天トラベルで探してみると、水神温泉というところが出てきた。
水神温泉というのは聞いたことがなかったけれど、当館のホームページには温泉はかけ流しで24時間入浴可能、炊事場もあると書いてある。
素泊まりで消費税込4,050円プラス入湯税150円の1泊計4,200円(GoToトラベルで1,417円割引)とお手頃価格だし、自炊宿候補として泊まってみる価値は十分にある。
湯元東館
夏油高原に向かう県道122号に水神温泉の看板が出ている。
この看板を左折し急な坂を下ると湯元東館である。
駐車場はかなり広く、地元の銭湯的に使われてるいるようである。平日の16時前にもかかわらずひっきりなしに車の出入りがある。
受付で宿泊の旨を告げて、検温の後部屋に案内される。
検温されることはなんとも思わないが、グレーゾーンもしくはレッドゾーンの体温だったらどうなるのだろう。不可抗力としてキャンセル料なしでキャンセルになるのだろうか。それとも客側の体調管理の問題としてキャンセル料をとられるのか。
コロナ以前に検温した結果の扱いについてははっきりさせておいたほうがよい。
部屋は玄関から浴場に続く廊下沿いにいくつかあり、今回はそのうちの一つだった。
浴場に曲がる廊下の先にも部屋がいくつかあり、そこは連泊客が泊まっているようだ(部屋の入り口に名前と宿泊日数が貼ってあるので分かる)。
2Fも同様の作りで部屋があるようだが、そちらに宿泊客はいないようだった。
部屋に必要なものは一通り揃っている。安宿にはないティッシュもあり、浴衣や歯ブラシもあるので準備なしで来ても問題ないだろう。
WiFiもふいている。ただアンテナが奥にあるようで玄関側の部屋では速度がでない。
最高で2Mbpsくらいで、Kbps単位のときもあった。
日帰り客が多いので遅いのかとも思ったが、日帰り客が帰る20時以降もあまり変わらなかった。
炊事場は廊下の奥にあり、宿泊客共同の冷蔵庫、電子レンジ、ガスコンロがある。
ガスコンロはあるけれども調理器具の数が少ないので(鍋が一つとフライパンが二つくらいしか見当たらなかった)、自炊するならば鍋釜は持ち込んだほうがよいだろう。
同じ部屋に洗濯機が3台あり、洗剤もおいてあるので長期宿泊の洗濯に悩むことはない。
近くにスーパーなどはまったくないので、食材調達には車が必要。
今回は10k超離れたイオンスーパーセンター 金ヶ崎店に行った。
なんと24時まで開いていて近くには24時間営業のラーメン屋まであったが、当館の門限は21時である。
温泉
温泉は日帰り客向けに作ってあるので浴槽が大きく、カランもたくさんある。
温泉は無色透明で、舐めると鉄っぽい味がする。
20時までは日帰り客でそこそこ混雑するけれど、日帰り客が帰ったあとは大きい浴槽でゆっくり入ることができる。
夜間も入浴できるので宿泊客は独占できる可能性も高い。
ただ朝は7時から日帰り客が来て、9時からは清掃時間なので朝風呂をゆっくりとはできない。
日帰り客が早朝から来るのは仕方なしとして、清掃開始はチェックアウト時間の10時からにすればいいのにと思う。なんとかならんのかな。
総じて日帰り客が多くざわざわしている時間が多いけれど、温泉はずっと入れるし設備も事足りているし、湯治宿の候補として活用できると思う。
連泊して日中も宿にいるようなパターンでは人の多さに苦痛を感じる人がいるかもしれないが、一泊ならばざわざわしている時間帯は部屋にこもれば対処できる。
当館の選択ポイントは日帰り客が気になるかどうかだろう。人が好き、昔の客舎のような宿が好きという人ならば格好の宿になるだろう。