ステイホーム週間なのでClassic Everquest Project1999に参戦する

2000年初期に「everquest」というMMORPGがあった(アメリカでは1999年にサービス開始)。

MMORPGとしては伝説的なゲームなのでやったことがある人も多くいると思う。
ソロで出来ることは少なく、6人のグループそれもタンク、ヒーラーを中心にダメージディーラーやクラウドコントローラーをうまく組み合わせないと満足に戦えず、もし死んでしまうと経験値が減少したうえに、バインド地点から丸腰で走って回収に向かう(すごく時間がかかるうえに途中で襲われてまた死ぬ)など大変厳しいシステムながら、大変多くのユーザーがいた。

当時はSony Online Entertainmentが開発、サービス提供していて、現在でもDaybreak Game Companyがサービスを続けているが、初期の厳しい環境はすっかり緩和されソロでも簡単にレベルアップできるゲームに変わってしまっている。

この生温さに物足りなさを感じる人たちが当時の厳しい環境を求めエミュレーションサーバを立ち上げて、ありがたいことに1999年当時のゲーム環境を提供してくれている。
クライアントをエミュレートする話ならばよく聞くが、アメリカのゲーム好きはサーバまでエミュレートしてしまうのである。そのうちの一つがClassic Everquest Project1999だ。

インストール

Windowsのインストール方法はProject1999のwebページに詳しく書いてある。
説明はすべて英語であるが、ゲーム内はすべて英語であるしユーザも英語圏の人ばかりなので、ここをクリアできなければあきらめたほうがよいかもしれない。

インストールで問題になる点はクライアントのインストールメディアのコピーを入手しろと書いているところである。
当時はダウンロードできたような覚えがあるが、たとえダウンロードしていたかメディアを購入していたとしても20年近く経ったいまあるわけがない。

ガイドには入手しろとしか書いておらず解決への道筋は述べられていないが、世の中にはオープンな考えの人がいてCD5枚分のISOファイルがgoogle driveで公開されている。
著作権の面から適正なのかよく分からないのでリンクは控えるが、「everquest titanium google drive」で検索すれば見つけることができる。

あとはガイドに従ってインストールして起動するとサーバ選択画面に到達する。 ちなみにそのまま起動するとフルスクリーンで表示されて大迫力になってしまうので、WinEQ2.0というソフトでウィンドウ化させたほうがプレイしやすい。

f:id:misatospring:20200501041946j:plain

「Project 1999: Green」というサーバが2019年に公開された1999年当時のままの世界である。接続ユーザがなんと1300人もいる。
更にログインすると懐かしいフィリオナ・ヴィーの接続画面だ。これを見て涙する人もいるだろう。

f:id:misatospring:20200501043432j:plain

Classic Everquestの世界

かつてQeynosで育ったので、今回もQeynosでスタートする。 本家Everquestでは拡張のLuclinあたりから出身の街に人はいなくなってしまったのだけれど、Classicの世界では街に人がいてNewbie向けのNorth Qeynosでも常に10人以上の人がいる。
Newbieの死体が門前に転がっているのも昔のままである。

f:id:misatospring:20200501044654j:plain

ここでLevel1からスタートするのだが、同レベルのヘビやネズミにさえ殺されることがある。地図もないのでどっちに向いているのか分からず、死体の回収もままならない。こんなに難しかったっけ?

それでもガードに助けを求めながら地道に戦ってLevelをあげ、ようやくQeynos Hillsまで出る。
Humanなので夜目がきかず、遠くの民家の明かりとランタンで照らされた足元しか見えない。

f:id:misatospring:20200501045812j:plain

よくここまで不便なゲームを作ったものだなと改めて感心する。

North QeynosやQeynos HillsはNewbie向けのエリアなので低レベルの動物や骸骨しかいないのだけれど、山奥でときどきとんでもなくレベルの高い敵に襲われて即死したりする。そうなると場所が分からず、虎の子の装備を失うことになる。

f:id:misatospring:20200501051010j:plain

道のあるあたりで無難に戦うのが安全である。

もう少しレベルを上げると初のダンジョン挑戦となる犬の住処Blackburrowにチャレンジできる。

f:id:misatospring:20200501045815j:plain

かつてQeynosで育った人ならば何度となく通い、トレインを起こしたり全滅したりした思い出があるはずである。
ここもブリッジを中心にキャンプしている人が常にいる。

f:id:misatospring:20200501052027j:plain

地下に深いのでソロで死亡したりすると死体回収に難儀する場所であるが、人が多く常に掃除されているのでなんとかなる。
こういうNewbie向けのダンジョンにも人がたくさんいるので獲物の取り合いになったりするのだけれど、ちょっとした会話があったり、実世界と違って過密は歓迎なのである。

これから

自分はもうQeynosからFreeportへ移住してしまっている。
途中で装備を失うのが嫌なので裸で1時間超ゾーンからゾーンへと走り、無事Freeportに到着した。

が、Freeportで驚愕したことがある。なんとSoul Binderがいないのである。Soul Binderというのは死亡したときに復活する地点を設定してくれる人だ。
このままではCommonlandsで戦って死ぬとQeynosに復活してしまう。また1時間走れというのか・・。

webで調べてみるとSoul Binderが登場したのはサービス開始後しばらく経ってかららしい。
ClassicであるProject1999にはSoul Binderのような甘い仕様はないのである。代わりに高レベルのヒーラーがキャスターにバインドしてもらえと書いてある。

もうGateして故郷のQeynosに帰ろうかと思ったが、フレンドリーな英語圏では遠慮はいらないのだろう。 ゾーン全体に伝わるOOCで「誰かバインドしてー」(英語)と叫ぶとわらわらと上級ボランティアが集まってきた。
すげー優しいよ、アメリカ人(かどうか分からないが)。
そうしてFreeportの住人として認められたのである。

ゴールデンウィークは例年ならば東北へ放浪するのであるが、昨今の状況ではステイホームするしかない。
逆にいえば正々堂々とゲームができる状況だともいえる。

このClassic Everquestのようなマゾ要素が多いゲームは引きこもり状態には最適なので、同じく引きこもっているであろう英語圏の人たちと更なるレベルアップを目指していく所存である。彼らは休みではないと思うが・・。