以前、オートミールに合うインスタントスープを探すという記事を書きました。
この記事を書いたころは寒かったので、暖かいスープでオートミールを食べるにはちょうどよい時期だったのですが、気温が高くなり30度を超えるような日が続くと「湯気がたっているようなものが食えるか」という気持ちに変わってきます。
オートミールに牛乳をかけて食べるという原点に帰れば暑さ対策という点では解決できるとしても、それだけではあまりに味気がなく人間味さえ失ってしまいそうです。
オーツ麦単体の味気なさからどうすれば脱却できるのか。その冬の陣がオートミールにスープをあわせるという試みでした。
ならば夏の陣は新たになにかを加えるのではなく、オートミール自身に多様性を取り入れれば勝利が見えてくるのではないかと考え、オートミールの発展形ともいえるミューズリーを食べ比べてみることにしました。
(いかにも理屈があったように書きましたが、実際はアマゾンのリコメンドにやたら出てくるミューズリーを食べてみようと思ったのが原点です)
アララ ミューズリー
アマゾンにリコメンドされるまでミューズリーの存在も知らなかったくらいなので、オートミールのQUAKERや日食のような定番があるのかどうかも知りません。
またミューズリーで商品検索したところで「これは知っている」というようなメーカー名は出てこないので、そもそもミューズリー自体が日本に浸透していないのでしょう。グラノーラだって近年だし。
なのでメーカー間のミューズリーを比較するなどというおこがましいことはせず、個人的に気に入っているアララの商品を比べます。アララを選んだのは、同社のオートミールの粒が大きくおいしかったからと袋がファスナーになっており保管に便利そうだったからです。
Alara Wholefoods Ltd.
アララ社は1975年にイギリスで資本2ポンド(!)で設立され、それが従業員130名、売上2,700万ドルまで大きくなった環境志向の食品会社のようです(何年度の資料なのかは不明)。
輸入食品だと「この会社は大丈夫なのか」という疑問がついてまわりますが、ホームページから推察する限りは問題ないような感じがします(個人の感想です)。
ホームページに書いてあるミューズリーだけでも10種類以上ありますが、ここでは日本で普通に変えそうな「デラックスミューズリー」、「クランチ ブラン ミューズリー」、「 クランチフルーツ&ナッツミューズリー」の3種類を紹介します。
デラックスミューズリー
なにがどうデラックスなのかは分かりません。原材料数が多いのでデラックスなのだと思われます。
ナッツの類の味は感じられないので、レーズンの甘味だけが味といっても過言ではありません。
原材料:オーツ麦、サルタナレーズン、麦芽フレーク、小麦フレーク、大麦フレーク、種なしサルタナレーズン、カラント、ナツメヤシ、ひまわりの種、ココナッツチップ、ドライバナナ、ローストヘーゼルナッツ、アーモンドフレーク、カルダモン
クランチ ブラン ミューズリー
細長いのがブラン(小麦ふすま)です。ブランがはいっているだけで健康そうです。
3つのなかではドライフルーツが最も少ないため味気なさそうに思えますが、 ハニーオーツなので完全にレーズン頼りというわけではありません。全体に(ほんの少し)味を感じられます。
原材料:ハニーオーツ、麦芽フレーク、レーズン、サルタナレーズン、ブランスティック、ローストヘーゼルナッツ
クランチフルーツ&ナッツミューズリー
バナナチップが目立ちます。バナナチップスといってもお菓子のような甘味はついていないのでうっすら甘いくらいです。味はやはりレーズンが頼りです。
でも視覚の面からバナナチップスの存在は大きいです。食は目でも楽しむというじゃないですか。
原材料:麦芽フレーク、レーズン、小麦フレーク、オーツ麦、大麦フレーク、バナナチップス、サルタナレーズン、カボチャの種、カシューナッツ
100gあたり栄養成分比較
「クランチ ブラン」の脂質がずば抜けて高いです。ハニーオーツが原因なのでしょうか。低脂肪も健康志向の一つなので、栄養成分でいけば「デラックス」もしくは「クランチフルーツ&ナッツ」を選んだほうがよさそうです。
ただ両者は味の頼りがレーズンのみといっていいので、味覚的にも健康志向となってしまうのが悩みどころです。
一番下はオートミールですが、すべての面で最高値となってしまいます。やはり味と健康は相反するのでしょうか。
品名 | 熱量 | 糖質 | 食物繊維 | たんぱく質 | 脂質 |
---|---|---|---|---|---|
デラックスミューズリー | 370kcal | 74.7g | 8.3g | 9.1g | 5.7g |
クランチ ブラン ミューズリー | 393kcal | 72.4g | 8.4g | 8.2g | 9.7g |
クランチフルーツ&ナッツミューズリー | 370kcal | 76.4g | 8.5g | 8.1g | 5.4g |
オーガニックジャンボオーツ | 363kcal | 63.7g | 8.2g | 11.3g | 5.2g |
食べ方
食べ方は非常に簡単です。
ミューズリー適量(30-50g)に牛乳もしくは豆乳をかけるだけです。
牛乳の脂肪が気になる方は豆乳がよいでしょう。
200mlのパックならば1回の食事にちょうどよい量です。
豆乳になれていない方には当初、青臭さに抵抗を感じるかもしれません。そのときはカルピス(原液)を買ってきて大さじ一杯くらい入れてみてください。それだけでかなり匂いが消えます。甘味が欲しい人はさらに追加すると食べやすくなります。
あと私はここにプロテインを追加しています。ただし普通のプロテインだと溶け切らないので豆乳とシェイクしていれないと悲劇を招きます。インスタントタイプのプロテインならばそのまま放り込んでも溶けます。
結局どれがおすすめなのか
こればっかりは味覚の個人差があるので、これなら間違いないというのはないのです。
個人的に好きなのは「クランチ ブラン ミューズリー」なのですが。
まあ、どれをとっても味の主体はレーズンなので慣れるとレーズンの甘さを楽しめるようになりますし、オートミールの単調さを越えた人ならばミューズリーの圧倒的なおいしさを感じられると思います。
寒いときにはオートミールで暖かく、暑くなってきたらミューズリーで冷たくというのも穀物生活の変化ではないでしょうか。